UNIVERSITY OF TOYAMA SYLLABUS 富山大学
2019年度 授業案内
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>> 経済学部経済学科
  授業科目名
開発経済学 マイシラバス
  (英文名)
Development Economics
  担当教員(所属)
金 奉吉(経済学部)
  授業科目区分
専門教育科目 昼間主開講科目
  授業種別
講義科目
  COC+科目
-
  開講学期
前期・月曜3限
前期・水曜1限

  対象所属

  対象学年
3、4年
  時間割コード
130007
  単位数
4単位
  ナンバリングコード
 
  最終更新日時
19/02/14

  オフィスアワー(自由質問時間)
 

  リアルタイム・アドバイス:更新日   
配布資料を事前に読んでおくこと。
また、国際経済学、国際マクロ経済学、ミクロ・マクロ経済学など関連科目を履修しておくこと


  授業のねらいとカリキュラム上の位置付け(一般学習目標)
開発途上国の経済発展を主題とする開発経済学の生成と進化は第2次世界大戦後の経済学の進歩を特徴つける重要なできことであります。経済発展は国際間で一様には進まず、このことから、途上国の発展をいかに進めていくのかという開発経済学の基本問題が生じます。特に最近の発展途上国は、対外債務、通貨危機、環境問題、グローバリズムとリージョナリズムなどの荒波に飲み込まれ、かつて日本、韓国、中国などの東アジア諸国が謳歌した高度成長時代とは異なる対外環境の下で経済発展を進めなければならなく、開発経済学の課題が一層増大しています。
このような状況を踏まえて、今年度の開発経済学では、開発途上国の構造的特徴、貧困・不平等問題、人口・失業問題、工業化政策、開発と環境問題、国際貿易・投資と開発、政府開発援助、そして、新保護主義の台頭と貿易摩擦など開発経済学における根源的な課題を中心に学びます。また、開発途上国の優等生として奇跡的といわれる高度成長を達成した東アジア諸国における特徴的な経済発展パターンについて、韓国、台湾、シンガポール、香港などとASEAN諸国との比較を通じて明らかにし、このような東アジアにおける経済開発パターンが南アジア地域やサハラ砂漠以南のアフリカ地域における経済開発に与える政策的示唆点について学びます。


  教育目標
 

  達成目標
まず、いまだに貧困で苦しんでいる多くの発展途上国の現実に対する関心と理解を高めることです。
次に、貧困問題、開発政策など開発途上国を取り巻くさまざまな問題に対して、論理的に考え、適切な分析原理、つまり、経済学の理論と信頼性のある統計情報などを用いて自分なりに分析できる能力を身に付けることです。


  授業計画(授業の形式、スケジュール等)
第1回:講義概要、開発経済の基本概念
第2〜3回:開発経済学の特性と課題⇒開発途上国の誕生の背景、開発途上国を取り巻く経済環境の変化とともに変化してきた経済開発の概念、そして開発経済学が形成・発展してきた経済・社会的・学問的背景などについて説明する。
第4〜5回:発展途上国の貧困問題と貧困の経済学⇒現在の世界の貧困状況がどうなっているのか、また、貧困撲滅のためには何が必要なのか、国際社会が貧困削減のためにどのように取り組んでいるのかなどについて説明する。
第6〜7回:発展途上国の構造的特徴⇒開発途上国は人口、国土面積などいろいろな面で多様であるが、開発途上国であるゆえに抱えている貧困、所得格差、失業問題など共通の課題について詳しく説明する。
第8〜9回:開発経済学の理論の変遷⇒新古典派開発理論とケインジアンの開発理論など開発経済学理論の特徴と変遷について市場と政府の役割に焦点を当てながら概観する。
第10〜11回:発展途上国における貧困の悪循環⇒開発途上国における工業化の前段階での経済・社会的特徴及び貧困の悪循環メカニズム、そして貧困の悪循環から抜け出すための対応策などについて経済学の分析枠組みを使って説明する。
第12〜14回:人口問題と経済開発問題⇒アジア諸国における人口増加の推移とその特徴について、人口増加の推移を説明する経験法則である「人口転換命題」、そして所得水準と人口増加との関係を説明する「ライベンシュタイン・モデル」を使って説明します。また政府の人口政策の有効性について各国の事例とともに説明する。
第15回:緑の革命⇒農業部門における人口増加と耕作地減少に誘発された高収量品種の開発・普及という農業部門の技術進歩、そしてそのメカニズムを経済学理論モデルで説明する。
第16〜18回:途上国の工業化プロセス⇒途上国の経済が農業中心の経済から工業化を進めていく過程(経済発展)を「二重経済発展モデル」という経済理論を用いて説明する。
第19〜20回:途上国の工業化・貿易政策⇒開発途上国の経済発展のための初期条件と工業化政策との関係、途上国の工業化政策の内容について説明する。また、1次産品の輸出を通じた工業化政策についても学ぶ。
第21〜23回:発展途上国における工業化政策⇒発展途上国における工業化政策の内容について説明し、そのうち、輸入代替工業化政策について具体的な政策内容とその限界、経済開発との関係などについて学ぶ。
第24〜25回:輸出志向工業化政策⇒輸出志向工業化政策の内容について説明し、輸入代替工業化政策との比較を通じて両政策の特徴を明らかにする。そして、国際貿易が途上国の経済発展パターンにどのような影響を与えるのかなどについてASEANとアジアNIEsの初期条件や経済発展パターンを比較しながら説明する。
第26〜27回:グローバル化と地域主義と経済開発⇒2008年以降、非関税措置を中心とした新保護主義と貿易摩擦が強まりつつあるなかで、二国間及び多国間地域貿易協定であるFTA(EPA)などの地域主義と新保護主義の台頭が貿易や海外直接投資など開発途上国経済に与える影響について議論する。
第28〜30回:政府開発援助(ODA) ⇒ODAの必要性及び最近の先進国のODAの動向などについて説明する。そして、ODAと関連した国際開発戦略について説明する。最後に、日本のODAの経過とその特徴、今後の日本のODAのあり方などを中心に説明する。


  授業時間外学修
・参考文献及び事前に配布した資料を用いて次回の授業内容について理解すること
・可能であれば毎日新聞、ジャーナルなどに目を通してください。


  キーワード
経済開発政策、貿易政策と外資政策、工業化政策、国際貿易・投資、国際分業、新保護主義、貿易摩擦、国際生産ネットワーク、サプライチェーン、グローバリズム、リージョナリズム、ODA、地域貿易協定

  履修上の注意
「ミクロ・マクロ経済学」、「開発経済学」、「国際経済学」「国際金融論」、「国際マクロ経済学」に関する学部レベルの知識を前提として講義を進めます。また、受講生の関心に合わせて、レポート作成と発表や文献の輪読形式も部分的に取り入れます。

  成績評価の方法
成績は期末テストを中心(90%)に、レポート、小テストなど(10%)を総合的に考慮して評価します。具体的な評価方法は、履修者が確定した後で授業の中で公表します。

  教科書・参考書等    図書館蔵書検索
<テキスト>
教科書は指定しない
<基本参考文献>
Martin Ravallion(2016), The Economics of Poverty:History, Measurement, and Policy, (柳原・村上外訳、『貧困の経済学』日本評論社、2018年)
R. Grabowski, S.Self, M.P.Shield. Economic Development: A Rrgional,
Institutional, and Historical Approach . 2007. M.E. Sharpe, Inc.(山本・坂 井・堀金・粕谷訳、『経済発展の政治経済学』日本評論社、2008年)
Michal P. Todaro, Stephen C. Smith, Economic Development,2003(マイケル・P・トダロステファン C. スミス『開発経済学』 OCDI開発経済研究会訳、国際協力出版会、2004年。)
戸堂康之 『開発経済学入門』新世社、2015年9月。
平野克己 『経済大陸アフリカ』中公新書 2014年。
小浜裕久 『ODAの経済学』第3版、日本評論社、2013年。


  関連科目
 

  リンク先ホームページアドレス
 
  備考  

000722
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経済学部経済学科
授業科目名
開発経済学  マイシラバス
英語名

Development Economics 

担当教員

金 奉吉(経済学部) 

授業科目区分

専門教育科目 昼間主開講科目 

授業種別

講義科目 

COC+科目

開講学期

前期・月曜3限
前期・水曜1限 

対象所属

 

対象学生

3、4年 

時間割コード

130007 

単位数

4単位 

 

最終更新日時

19/02/14 

オフィスアワー

  

更新日  

配布資料を事前に読んでおくこと。
また、国際経済学、国際マクロ経済学、ミクロ・マクロ経済学など関連科目を履修しておくこと
 

授業のねらいとカリキュラム上の位置付け

開発途上国の経済発展を主題とする開発経済学の生成と進化は第2次世界大戦後の経済学の進歩を特徴つける重要なできことであります。経済発展は国際間で一様には進まず、このことから、途上国の発展をいかに進めていくのかという開発経済学の基本問題が生じます。特に最近の発展途上国は、対外債務、通貨危機、環境問題、グローバリズムとリージョナリズムなどの荒波に飲み込まれ、かつて日本、韓国、中国などの東アジア諸国が謳歌した高度成長時代とは異なる対外環境の下で経済発展を進めなければならなく、開発経済学の課題が一層増大しています。
このような状況を踏まえて、今年度の開発経済学では、開発途上国の構造的特徴、貧困・不平等問題、人口・失業問題、工業化政策、開発と環境問題、国際貿易・投資と開発、政府開発援助、そして、新保護主義の台頭と貿易摩擦など開発経済学における根源的な課題を中心に学びます。また、開発途上国の優等生として奇跡的といわれる高度成長を達成した東アジア諸国における特徴的な経済発展パターンについて、韓国、台湾、シンガポール、香港などとASEAN諸国との比較を通じて明らかにし、このような東アジアにおける経済開発パターンが南アジア地域やサハラ砂漠以南のアフリカ地域における経済開発に与える政策的示唆点について学びます。
 

教育目標

  

達成目標

まず、いまだに貧困で苦しんでいる多くの発展途上国の現実に対する関心と理解を高めることです。
次に、貧困問題、開発政策など開発途上国を取り巻くさまざまな問題に対して、論理的に考え、適切な分析原理、つまり、経済学の理論と信頼性のある統計情報などを用いて自分なりに分析できる能力を身に付けることです。 

授業計画

第1回:講義概要、開発経済の基本概念
第2〜3回:開発経済学の特性と課題⇒開発途上国の誕生の背景、開発途上国を取り巻く経済環境の変化とともに変化してきた経済開発の概念、そして開発経済学が形成・発展してきた経済・社会的・学問的背景などについて説明する。
第4〜5回:発展途上国の貧困問題と貧困の経済学⇒現在の世界の貧困状況がどうなっているのか、また、貧困撲滅のためには何が必要なのか、国際社会が貧困削減のためにどのように取り組んでいるのかなどについて説明する。
第6〜7回:発展途上国の構造的特徴⇒開発途上国は人口、国土面積などいろいろな面で多様であるが、開発途上国であるゆえに抱えている貧困、所得格差、失業問題など共通の課題について詳しく説明する。
第8〜9回:開発経済学の理論の変遷⇒新古典派開発理論とケインジアンの開発理論など開発経済学理論の特徴と変遷について市場と政府の役割に焦点を当てながら概観する。
第10〜11回:発展途上国における貧困の悪循環⇒開発途上国における工業化の前段階での経済・社会的特徴及び貧困の悪循環メカニズム、そして貧困の悪循環から抜け出すための対応策などについて経済学の分析枠組みを使って説明する。
第12〜14回:人口問題と経済開発問題⇒アジア諸国における人口増加の推移とその特徴について、人口増加の推移を説明する経験法則である「人口転換命題」、そして所得水準と人口増加との関係を説明する「ライベンシュタイン・モデル」を使って説明します。また政府の人口政策の有効性について各国の事例とともに説明する。
第15回:緑の革命⇒農業部門における人口増加と耕作地減少に誘発された高収量品種の開発・普及という農業部門の技術進歩、そしてそのメカニズムを経済学理論モデルで説明する。
第16〜18回:途上国の工業化プロセス⇒途上国の経済が農業中心の経済から工業化を進めていく過程(経済発展)を「二重経済発展モデル」という経済理論を用いて説明する。
第19〜20回:途上国の工業化・貿易政策⇒開発途上国の経済発展のための初期条件と工業化政策との関係、途上国の工業化政策の内容について説明する。また、1次産品の輸出を通じた工業化政策についても学ぶ。
第21〜23回:発展途上国における工業化政策⇒発展途上国における工業化政策の内容について説明し、そのうち、輸入代替工業化政策について具体的な政策内容とその限界、経済開発との関係などについて学ぶ。
第24〜25回:輸出志向工業化政策⇒輸出志向工業化政策の内容について説明し、輸入代替工業化政策との比較を通じて両政策の特徴を明らかにする。そして、国際貿易が途上国の経済発展パターンにどのような影響を与えるのかなどについてASEANとアジアNIEsの初期条件や経済発展パターンを比較しながら説明する。
第26〜27回:グローバル化と地域主義と経済開発⇒2008年以降、非関税措置を中心とした新保護主義と貿易摩擦が強まりつつあるなかで、二国間及び多国間地域貿易協定であるFTA(EPA)などの地域主義と新保護主義の台頭が貿易や海外直接投資など開発途上国経済に与える影響について議論する。
第28〜30回:政府開発援助(ODA) ⇒ODAの必要性及び最近の先進国のODAの動向などについて説明する。そして、ODAと関連した国際開発戦略について説明する。最後に、日本のODAの経過とその特徴、今後の日本のODAのあり方などを中心に説明する。
 

授業時間外学修

・参考文献及び事前に配布した資料を用いて次回の授業内容について理解すること
・可能であれば毎日新聞、ジャーナルなどに目を通してください。
 

キーワード

経済開発政策、貿易政策と外資政策、工業化政策、国際貿易・投資、国際分業、新保護主義、貿易摩擦、国際生産ネットワーク、サプライチェーン、グローバリズム、リージョナリズム、ODA、地域貿易協定 

履修上の注意

「ミクロ・マクロ経済学」、「開発経済学」、「国際経済学」「国際金融論」、「国際マクロ経済学」に関する学部レベルの知識を前提として講義を進めます。また、受講生の関心に合わせて、レポート作成と発表や文献の輪読形式も部分的に取り入れます。 

成績評価の方法

成績は期末テストを中心(90%)に、レポート、小テストなど(10%)を総合的に考慮して評価します。具体的な評価方法は、履修者が確定した後で授業の中で公表します。 

図書館蔵書検索

<テキスト>
教科書は指定しない
<基本参考文献>
Martin Ravallion(2016), The Economics of Poverty:History, Measurement, and Policy, (柳原・村上外訳、『貧困の経済学』日本評論社、2018年)
R. Grabowski, S.Self, M.P.Shield. Economic Development: A Rrgional,
Institutional, and Historical Approach . 2007. M.E. Sharpe, Inc.(山本・坂 井・堀金・粕谷訳、『経済発展の政治経済学』日本評論社、2008年)
Michal P. Todaro, Stephen C. Smith, Economic Development,2003(マイケル・P・トダロステファン C. スミス『開発経済学』 OCDI開発経済研究会訳、国際協力出版会、2004年。)
戸堂康之 『開発経済学入門』新世社、2015年9月。
平野克己 『経済大陸アフリカ』中公新書 2014年。
小浜裕久 『ODAの経済学』第3版、日本評論社、2013年。
 

関連科目

  

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備考

  



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